ホームプレス 建物管理 ≫ 2017年1月

外装タイルの試験と剥落防止策

オリバー建設
1級施工管理技士

若月 英継

 

タイル貼りの外壁は耐久性と美観に優れますが、経年劣化によるタイル剥落のリスクがあります。弊社管理物件では昨年1年間で6物件のタイル剥落が確認されました。

タイル剥離・剥落の原因

外装タイルとそれを固定するモルタル、目地材は温度や湿度の変化で膨張と収縮を繰り返します。やがて各建材の界面がひずみ、タイル剥離・剥落の原因となります。
外壁改修の一般的な周期である築12年の物件は、ほぼ全てでタイルの剥離が発生します。RC造の外装タイルでは全体の1~3%、鉄骨造ALCパネルでは3~5%程度の面積で剥離があると言われます。

タイルの接着強度試験

また劣化の進んだ外壁では、正常に見える部分でもタイルを接着する強度が失われている場合があります。
この強度を測る手法が引張試験です。剥離していないタイルを部分的に試験機で剥がれる方向に力を掛け、剥がれた時点の力を測定します。費用は5.4万円程で検査時間は2~3時間が目安です。
ある物件では複数のタイル剥落が発見され、打診検査では部分的な剥離も確認されました。ここで外壁全体の劣化が疑われた為、適切な改修手法を選択いただく為引張試験を行わせていただきました。試験結果は最低基準値0.4N(ニュートン:力の単位)を上回る平均0.65Nだったものの、賃貸物件として将来も運用するには最低基準値の2~3倍を期待値としており、今後、剥離の拡大と断続的な剥落の発生が予想されました。

適切な改修手法の選択

タイル剥離・剥落の改修は主に3工法です(図1)。上記事例では、改修範囲が広範囲に及ぶ為、入居者の負荷にならない工期とコストを抑えた工法として③表面樹脂塗布工法(専用ピンニング)が適切と考えご提案しました。この際、改修工事実施を前提に試験費用を無料とさせていただく等コスト削減に努めております。

外装タイル剥離・剥落の改修工法の比較

タイル貼りの外壁がメンテナンスフリーを謳うこともありますが、定期的なメンテナンスや改修は必須です。これらのコストと期間を最適化する長期修繕計画の策定と、それに基づく改修の実施が建物の効率的な維持に繋がります。

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